The Owl of Athenaアテナーのシンボルであるフクロウが描かれた作品。知恵の女神としてのアテナーの象徴(出典:Wikimedia Commons CC BY 2.5より)
ギリシ
ギリシャ神話では、ヤギは特に自然や豊穣、そして生命力を象徴する動物として登場し、神々や英雄とも密接に関係しています。中でも、神々の王ゼウスの乳母として登場するヤギの「アマルテイア」は有名な存在で、彼女の役割は神話におけるヤギの象徴性を語る上で欠かせないものなんです。
ゼウスは生まれた直後、父クロノスの手から逃れるために隠され、そこでアマルテイアというヤギの乳を飲んで成長しました。このアマルテイアの角は「豊穣の角」として知られ、どんな願いも満たす力があるとされ、ゼウスは彼女への感謝のしるしとして、後にこの角を星座「山羊座」にしたとされています。こうしてヤギは、豊かさや繁栄を象徴する神聖な存在となり、特に生命力の強さや守護の象徴として神話に登場するようになったのです
Annibale Carracci - Pan
牧羊神パンが笛を吹きながら自然の中で休息している様子を描いた作品。自由奔放な性格と自然との深いつながりが表現されています。
(出典:Wikimedia Commons Public Domainより)
また、下半身がヤギである自然の神パンもまた、ヤギに関するギリシャ神話の象徴的な存在です。パンは野生の神であり、豊かな自然や自由の象徴でもあります。彼の姿や性質は、ギリシャ神話においてヤギが力強い生命力や自然と深く結びついていたことを示しているのです。