ギリシャ神話における「馬」の意味や逸話

馬はギリシャ神話で「力強さ」や「美」、そして「神聖な力」を象徴する重要な動物です。特に海の神ポセイドンと深く結びついており、ポセイドンは地上の生き物として馬を創り出したとされています。また、馬は「荒々しい自然の力」を表し、海や嵐と結びつけられました。ポセイドンが現れるときには、しばしば白馬が伴う姿で描かれ、彼の持つ荒々しい力の象徴としても知られています。

 

また、神話には「不死の名馬」がいくつか登場します。たとえば、英雄アキレウスの馬であるクセントスバリオスは不死の馬で、戦場で彼を力強く助けました。これらの馬は英雄の忠実な従者であり、戦争と勝利の象徴とされています。

 

The Birth of Pegasus and Chrysaor/エドワード・バーン=ジョーンズ作
ペルセウスがメドゥーサの首を斬った際に生まれたペガサスとクリュサオールを描いた作品。
(出典:Wikimedia Commons Public Domainより)

 

さらに、空を駆けるペガサスも有名ですね。ペガサスはポセイドンが生み出した神聖な馬で、翼を持ち、英雄ベレロポーンに仕えて数々の冒険を助けました。このように、馬は神々と人間の双方にとって「力」「忠誠」「神秘」を象徴する特別な動物として敬われたのです。