グリフォンはギリシャ神話や他の神話にも登場する伝説の生物で、ライオンの体とワシの頭・翼を持つ姿が特徴的です。その性格が「勇敢で守護的」とされる背景には、彼らの役割と生態が深く関係しているのです。
Ancient Greek Bronze Griffin Protome, circa 640-630 BC
紀元前640-630年頃の古代ギリシャのグリフォンのプロトーム。サモス島出土とされるこのブロンズ製の頭部は、古代ギリシャの工芸技術を示している。
(出典:Wikimedia Commons Public Domainより)
グリフォンは、ライオンとワシという2つの強力な動物の特徴を兼ね備えており、どちらも勇敢で王者の象徴とされています。そのため、グリフォンは神話の中で「いかなる脅威にも立ち向かう存在」として描かれ、その圧倒的な力と戦闘能力が恐れを知らない勇敢さを象徴しているのです。特に、彼らは自分たちの領域や宝物を守るためには、どんな強敵にも果敢に挑む存在とされています。
グリフォンはしばしば、金や宝石などの神聖な財宝の守護者として描かれます。彼らは地中深くに眠る黄金を守る神聖な番人とされ、その使命感は非常に強いものです。そのため、「守護的な存在」としての性格が際立ち、宝を狙う侵入者には容赦なく立ち向かう姿が描かれることが多いです。このような守り手としての役割が、グリフォンの守護的なイメージを形成しているのです。
グリフォンはしばしば、王や神聖な存在に仕える忠実な守護者としても登場します。彼らは忠誠心が厚く、信頼された対象に対して絶対的な守りを提供するため、王族や貴族の象徴としても愛されました。特に中世の伝承では、グリフォンが自身の主や大切な人々を命がけで守る姿が強調され、グリフォンの守護的な性格がさらに強調されるようになったわけです。
このようにグリフォンが「勇敢で守護的」とされるのは、彼らが勇敢に敵に立ち向かい、さらには財宝や大切な人々を守る守護者としての役割を果たしてきたからです。その戦闘力と忠実さ、そして守り手としての責任感が、グリフォンを強く勇敢で守護的な存在として印象づけているのですね。